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​アネモネ

いつからでしょう

君への便りが留めどなく 溢れゆくのは

 

伝えたいのはひとつだけなのに

いつも上手くまとめられず

欲を張って 埋もれてしまいます

 

君の声も 笑い顔も

温もりも仕草も、なにもかも

滑り落ちた花弁の様

儚くて それでも愛おしい

人の想いが流れ着く先

どんな形で

どんな温度で

 

心変わりに怯えるのは

君を愛せていないのでしょうか

独り善がり さびしくなり

君を沈めてしまいたい、と

願う度にさまよう恋

近すぎず、遠すぎず 揺れる

繋ぎとめてしまえるほど

交わりたい、と願うほどに

愛はいまも灯火のよう

手繰り寄せるこの手 濡れていく

姿(かたち)を変え流れる河

そこに君の想いを重ね

流れ抜いて、休まる先

腕のなか 私を抱いて