(c)2017 Chihiro Orihara All right reserved.

​親愛なる少年達へ

 

あの日の少年達は

おとぎ話に憧れてたのね

手と手繫げばほら、平和なんて

綺麗な世をたしかに夢見て

 

胸割くような悲しみに

あてはまる言葉なんてないのに

そこに麗しい理由があれば

どこか救われる気がしたんです

 

親愛なる少年達へ

誰も産まれたときは透明で

くすんだり濁ったり 陰ったら輝いて

きっと、なにいろにも変えていけるの

忘れないで

 

昔 誰か言ってたな

誰も綺麗には生きられない、と

熱い眼差し曇るその裏

侘しく笑っていましたね

 

いつからか瞳 時を重ね

疑いの光が宿りついて

それでも、ぬくもり手繰り寄せて

人は皆 それぞれの船出へ

 

親愛なる少年達へ

私もまだ、探せずにいるのです

優しさを知った日から少し脆く

知らない間に弱くなってしまったの

 

背が伸びるにつれ遠くなる声は

遥か彼方、あなたでしょう

愛しさに揺れてひどく懐かしい

どうか どうか 側に

 

臆病さにひるむことない

憧れさまよう少年は

冷たく優しい風に溶けて行く

笑顔は儚く 燃える

 

親愛なる少年達へ

誰も産まれたときは透明で

くすんだり濁ったり 陰ったら輝いて

きっと、なにいろにも変えていけるの

 

忘れないで